概要
最近あまり耳にしなくなったPDCA、それに代わる〇〇サイクル、加えて〇〇分析とかのフレームワークに関して、個人の経験をもとに色々と書き綴ってみました。
会社のワークショップとか外部のセミナーでやったことあるけど本当に効果あるの?と疑問に思った方、ご興味あればご一読ください。
まず最初に結論
この手のフレームワーク、ほとんど効果はありません。
ゼロとまでは言いませんが、「業務効率化が飛躍的に進んだ!」「革新的な事業戦略が見えてきた!」等、フレームワークが謳っている効果を感じた事は経験上1度もありませんし、信憑性の高い実話として聞いた事もありません。
フレームワークに落とし込まなくても優秀な人は普段から効率的に仕事をこなしますし、残念な人はフレームワークに落とし込んだところでできるようになりません。
そしてそもそも、そこまでして自分の仕事効率を究極まで高めたいと思っている労働者はほとんどいません。
(無駄を省きたいと思ってるのは使用者側だけ)
フレームワーク活用失敗例
実体験をベースに失敗例を挙げてみます。
(分かりやすいように多少脚色を付けてます)
①若手多めイケイケベンチャー系企業
成長に勢いがあり社員のモチベもそこそこ高く、新しいものを積極的に取り入れたがるので中堅クラスを中心に外部セミナーなどで定期的に実施する事が多い。その時の流行りの〇〇サイクルや〇〇分析を実施するが、効果が無いのは同じ。知識としては習得するが社内で継続的に有効活用される事はまず無い。ただ、その場を通して普段接する事のない人とのコミュニケーションを図れるので、そういう視点での効果は多少ある(別にフレームワークである必要は無い)。
②地元に根付いた中小企業
都会の大手企業勤めに疲れた転職組と地元一筋の年功序列組が入り交ざり、勢力図は年功序列組が強い傾向にある。停滞気味の業績を何とかしようと社員教育の一環でセミナーなどを取り入れるが、資金が潤沢にないため安いセミナーや誰かの知り合いの自称コンサルの講師を招いて実施する事が多い。転職組や若手は柔軟な姿勢で取り組むが、年配の年功序列組は変化を望まない人が多いため鼻から否定的。フレームワークが有効かどうかの議論にすらならない事が多い。結果、何も変わらない。
③昔ながらの大手企業
良くも悪くも企業文化が定着。保身的な人が多いためか悪い文化だとわかっていてもそれを変える事ができない。時折それを変えるべく立ち上がる勇者がいるが、力及ばず朽ちていく。長い年月をかけて培われてきた企業文化をフレームワーク如きで打ち砕く事などまず不可能。それでも従順な労働者達はセミナーに行けと言われれば行くし、資格と取れと言われれば取るし、学んだことを社内で実施しろと言われれば実施する。ただ、そこに目的や感情は無く、自分に与えられたミッションとしてただただ命令通り遂行する事がほとんどのため、フレームワークによって何かが劇的に変わる事は無い。
それでもフレームワークがなくならないのは何故?
これは推論ですが、「どうやったら社員の質が上がるのか?」「どうすればマインドが変わるのか?」「ひとりずつ1on1で教育するの面倒だから楽して教育させる方法はないのか?」こう考えてる(悩んでる)人が多いんじゃないかなと思います。
人間なんて千差万別、冷静に考えれば万人に効く手法なんてない事はわかりますが、「〇〇企業でも取り入れてる〇〇手法でマインドアップ」「業務改善は〇〇サイクルが効果的」などの文言を見ると、心理的についそれに頼ってしまいたくなってしまうのではないでしょうか?
時代と共に色々な手法が出てきますが、そういうのが出てくる事自体、万能で効果的な手法は存在しない事を証明しているように思えます。
最後に
ここまで読んで頂き、「うちの会社、フレームワーク活用して成果出した人は給料上がるよ」「人事の人が定期的に質の高い社内セミナーやってくれてるよ」と思った方、そんなあなたは社員教育に積極的で社員を大切に扱ってくれる希少な優良ホワイト企業に勤めてる可能性が非常に高いです。多少の不満はあると思いますが、安易に転職を考えず今のところでもう少し耐えてみる事をお勧めします。
以上になりますが、今回の記事がどなたかのお役に立てば幸いです。