サラリーマン日誌:人事評価の闇

雑記
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概要

主にホワイトカラーの企業で多く見受けられる人事評価について、体験をもとに色々と書き綴ってみました。何をやっても評価されない方、納得のいく評価をもらった事がない方は読んでみてください。

評価制度は問題点ばかり

①全員が高評価になることはありません

まず最初に、評価制度は通信簿と同じで相対評価を採用してるところがほとんどなので、全員が頑張って高いパフォーマンスを出しても全員が5を貰う事はありません。
企業にもよると思いますが、5段階評価だと3が80%以上、4と5が20%以下くらいだと思います。
逆に低評価(この場合は1と2)はほとんどいません。日本の企業は社員を簡単にクビにできないので、低評価を付けてモチベーションが下がってより働かなくなると厄介なので、警告で2を付ける事はあっても1を付けることはよほどのことが無い限りありません。
よく偉い立場の人が「全社一丸となって・・・」や「一人一人が頑張って・・・」等の言葉を言いますが、これらを鵜呑みにして精魂尽き果てるまで働いても割に合うリターンを得られる事は少ないので、サボらない程度に無理なく働くのが精神衛生上良いと思います。

②普段の業務からちゃんと見てくれてる上司(評価者)はいない

部下の業務を普段からちゃんと把握し、適切なアドバイスや負荷分散を適宜行ってくれる上司(評価者)っているんですかね?少なくとも私は出会った事ありません。そしてそんな上司が正しい評価を行えるかと言えば、答えはNoです。
私は自分が上司(評価者)になった際、ちゃんと評価に結び付けるべく丁寧なマネジメントを行いましたが、真面目にやると想像以上に大変で5人が限界でした。その後私の意思とは関係なく組織が拡大していき、部下が7人くらいになったあたりからそれまでのマネジメントは破綻し、結局自分も理想とする上司にはなれませんでした。個人の能力や業務にもよると思いますが、私の場合は3~4人くらいがきちんとマネジメントできる人数の上限だと思ってます。
メンバーが多い組織はいかに優秀と言われる組織長であったとしても全員に対して適切で納得のいく評価を行うのは難しいというのを身をもって知ったので、もしそういう組織に配属されてしまったら高評価を期待するのは諦めた方がよいでしょう。
それでも高評価を狙いに行くなら、業務で成果を出すよりも上司に気に入られる方法が手っ取り早いです。どんだけロジカルな思考を積み重ねようが人間最後は感情で判断するので、上司の性格に合わせた振る舞いや求める人物像を演じたほうが、高評価を得る確率は高くなると思います。

③目標設定の目的と手段がごちゃ混ぜ

半期単位で目標シート書いて、目標面談やって、評価面談やって、評価が決まる。
評価までの流れはざっくりこんな感じだと思いますが、よくあるのが「目標は定量的に書きましょう」と言うもの。定量的=数値で表すって事ですが、要は数値で表すと評価しやすいからそう書いてねって事です。
で、この定量が裏目に出て、以下のようなやり取りが起こる事があります。
 ・部下「業務効率化のためにマニュアル作成を今期の目標にします」
 ・上司「もっと具体的かつ定量的に書いてよ」
 ・部下「業務効率化のために、3つの作業(〇〇と○○と○○)に関してマニュアルを作成します」
 ・上司「OKそれでいこう」
 – 半年後 —
 ・部下「マニュアル3つ作成しました。1つ50ページにわたる超大作です。3つで150ページ作りました!」
 ・上司「おお!これはすごいの作ったねー。画像付きでわかりやすそうだね、よく頑張りました。」
極端に書きましたがが、本来1つにまとめられるマニュアルを3つに分け、さらに文章や画像を必要以上に追加して誰も読まない壮大なマニュアルが出来上がり、それを中身ではなく「頑張った」という理由で評価することが実際にあります。本末転倒な典型的パターンです。
また、「総合的に判断できるように」と言う理由で目標を複数個書かせてウエイトを設定させたり、別枠でプロセス目標やチャレンジ目標など業務と直接関係ない目標を書かせ、結局何をどのくらいやればどう評価されるのかが分かりにくくなってしまうパターンも多く見受けられます。

④評価の根拠が無い

私は評価面談の時に、評価内容に関係なく必ずその評価が付けられた理由を聞きますが、きちんと回答をもらったことはたったの一度もありません。実際にあったやりとりを3つほど書きます。

1.高評価の時
・自分「何が良くて5の評価になったのでしょうか?」
・上司「色々頑張ってるのは見ててわかるし、周りからの評判もいいよ」
・自分「具体的な成果内容で定量的に評価して欲しいですw」
・上司「細かい内容は俺もわかんねぇよ、はっはっはーww」
・自分「あっはっはーww(だめだこりゃ)」


2.普通の評価の時
・自分「自己評価では高い成果を挙げて目標を大幅に上回ったと思うのですが、なぜ3なのでしょうか?」
・上司「いや、その成果はやって当然のレベルだよ。もっと高いパフォーマンス出さないとね」
・自分「ではどのくらいの成果だったら4なのですか?5を貰うにはどのくらい必要だったんですか?」
・上司「評価は色々な要素があるから一概に言うのは難しいなぁ」
・自分「それだと来期の目標書けません、不足があればそれは来期の目標として頑張って直しますので、具体的に何がどのくらい足りないかご指摘願います」
・上司「もっとこう周りを巻き込みながらより高いレベルで会社のためにどうのこうの・・・・あーだこーだ」
・自分「申し訳ありませんが何を言いたいのかまったくわかりません。今回の評価が変わる事はないと思いますので納得はしませんが一旦合意はします。ありがとうございました」


3.アホ上司に意地悪してやろうと思った時
・自分「これ、私がどれだけ成果出してもどれだけ怠けてもどうせ3なんですよね?」
・上司「そんなことはない、やったぶんだけ評価されるよ」
・自分「前回めちゃくちゃ成果だしたのに3でしたよ」
・上司「それは周りがもっと良い成果だったからだよ」
・自分「へぇ、今回はめちゃくちゃ怠けてましたけど同じく3ですよ。周りがもっと怠けてたんですか?」
・上司「・・・・」
・自分「冗談ですよーw(冗談じゃないけどね)」

とまぁこんな感じです。
企業によっては、例えば本部なら本部長、部長、課長が集まって誰がどんな成果を挙げて誰を評価するかを決める会議があったりもしますが、他部署がやってることなんてわかるわけもなく、公平な議論が行われることはありません。
評価シートとか色々面倒な事書かされますが、結局評価には厳正な審査も根拠もなく、強い推しや何となくみんなが「あの人頑張ってるよねー」って思ったり、「優秀な人のモチベーションが下がってるから評価で機嫌を取ろう」という理由で評価されてるのが実態です。

なんでそんな体制になってるのか?

原因は色々あると思いますが、「人事がポンコツ」というのがもっとも大きな原因だと思ってます。
評価制度を導入・管理・運用しているのは大抵人事だと思いますが、人事の担当者が勉強したり研究したりして編み出した制度ではなく、超大手や先進的な外資系の企業がやってることを何も考えず真似してるだけの場合が多いです。本当に優れた評価制度なら猿真似でも問題ないですが、少なくとも業種や会社の規模、社風に合わせての微調整は必要です。また、評価者に対しても制度の導入目的、効果を説明したうえで評価者としての振舞いや心構えを教育しなければなりませんが、表面的な内容だけコピーして後は現場に丸投げしてる場合がほとんどです。そのため、「なにをどういう基準でどう判断して良いかわからない」という評価者も多く、それが上記に書いた様々な問題点の元凶になっている気がします。

それでもましな会社だったりします

これはとある同族経営の中小企業で働いてた時の話。人事部のような組織は一応ありましたが鶴の一声で全てが決まる会社だったのでまともな評価制度は存在しませんでした。
そんな会社の人事と一族との会話の一部を書きます。
・一族「〇〇とこの子供は社会人になったんだって?」
・人事「ええ、無事に大学卒業して就職したみたいですね」
・一族「じゃー、今後はそんなに金使わなくなるよな?」
・人事「まぁ、そうですね。今までよりは生活に余裕が出るんじゃないでしょうか?」
・一族「だったら今ほど給料必要無いんじゃねぇのか?」
・人事「え・・・」
これ実話です。本人に確認したわけじゃないので実際に下がったかどうかは不明ですが、そういう事を平気でやる会社だったので、多分減らしてると思います。
会話の内容は別として、こういう感じの会社、結構あるんじゃないですかね?
そう考えると、形骸化してるとはいえ評価制度がある会社はまだましかもしれません。

どう振舞うのが得策なのか?

不満だらけの評価制度ですが、そんな中でも賢く生きるにはまずマインドを変えましょう。
「良くも悪くも評価はされないもの」と考え、常に「普通」を目指します。厳密には目指すというより評価に感情を持たなくします。比べられることに感情が無くなれば評価に対するストレスは軽減されます。
そして通常の業務では「自分の成長に繋がるもの」「転職に有利なスキル」を優先して学び、残業は基本やらずになるべく定時で帰りましょう、そして並行して転職活動を行い、今よりも自分を評価してくれるところがあれば思い切って転職しましょう。手っ取り早く所得を上げるならこの方法が良いです。評価のために頑張り過ぎると疲弊して心にも時間にも余裕がなくなります。疲弊に見合うリターンがあればまだ報われますが、そんな保証はどこにもありません。評価など初めから求めず、もっと先の事を考える余裕を持ちながら働くことが得策ではないでしょうか。

最後に

ここまで読んで頂き、「へぇそんな会社あるんだぁ」「うちの会社はまだましかなぁ」と思った方、そんなあなたは希少な優良ホワイト企業に勤めてる可能性が非常に高いです。多少の不満はあると思いますが、安易に転職を考えず今のところでもう少し耐えてみる事をお勧めします。

以上になりますが、今回の記事がどなたかのお役に立てば幸いです。

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